ダメと思ったら立ち止まる勇気をもってください

コロナ禍で心の問題を抱えることが多く、先日も自ら命を絶つという悲しい情報が報道されておりました。
そのため、各方面から多数のお問合せをいただいております。

今だからこそ、メンタルヘルスについて、もう一度向き合い、取り組んでいただきたいと切に願っております。

１．メンタルヘルスの問題
人は、様々な領域で生きており、世代、年齢、性別、価値観が異なるため、自分が他人と違うことは当たり前です。
しかし、他人と違うことが気になりだすと、ストレスが生じます。
他人と違うことが気になっても、自分が変わることには抵抗や戸惑いが生じるため、なかなか変化させることができません。
そのため他人に変わってほしいと望んでも、他人を変えることは、自分を変えることよりも難しいことです。
それがわかっていても、他人に代わってほしい、他人が変わるべきだと思うため、ストレスは増大します。

２．メンタルヘルスの対策
心の問題は、脳の状態の表れです。
脳が不活性状態では、心を癒す神経伝達物質セロトニンは放出されません。
脳をはじめ体は変化していくものです。
転んで擦りむいたところを、治したいと意識を常に向けていなくても、治っていきます。
人は治す力を持っています。
その力を信じ、今は不活性状態でも、脳が活性状態になるように取り組むことです。

具体的な対策として２つ
(1)他人と自分は違うものであると自覚すること
人と違って当たり前です。
顔が違うように、脳の作りも違うため、考え方や行動が違って当たり前なのです。
服を買いに行くと同じ服が何着もかかって販売していますが、日常生活で同じ服を着ている人を見たことがありません。
他人と着ている服が違うことに、生きることが辛くなるほど気になることはありません。
それは、違って当たり前と、頭の中で定着させているからです。
しかし、考え方や行動(振る舞い)は、一般的に、常識的に、普通はみんな一緒と考えてしまいがちです。
ちょっと考えば、違って当たり前だとはいうことを皆さんおっしゃいますが、咄嗟には同じでものと考え、違うことにストレスを感じるのです。
要は理性では違うということはわかるのですが、本能で同じと思うのです
考え方や行動が他人と違っても当たり前と整理し自覚し、心に刻み込むことが、ストレスケアに役立ちます。

(2)バランスよい考えをつくること
他人は自分が期待する通りには変わりません。
他人を変えられませんが、自分の考えは変えられます。
自分が楽になるようにバランス良い考えをつくりましょう。
ネガティブな考えが入っていてもいいです。
なぜなら、ネガティブな考えはリスク管理としては重要ですので、それは残しておいてもいいです。

『あの時の私はもっとできたのに、どうしてもこんなことができないのだろう』
『昔のように頑張れない』
『昔のように、周りに認めてもらえないだろう』
『体調が悪い。この状態は永遠を続くのだろう』
と思ったときには、
『人は成長力を持っている。未来の自分は自分で作っていこう』
『頑張れないときや体調が悪いときは今までもあった。しかし、頑張れたときや気分のいいときもあったので、またいい状態になれる日に期待しよう。』
『自分も他人も変わるもの。今だけを捉えるのではなく、将来の自分に目を向けてみよう』
『世の中は常に変わるもの。変わることを想像しよう』
と考えてみるのはいかがでしょうか。

人は、考えることは、自分の意思で、自分の責任下で自分でコントロールできます。
悩み始めたら、少し視点を変えて、今の自分の考えから脱却することを考えてみてください。

３．人に話し脳を活性化
脳は無限です。
そして、体全体の司令塔。
上手に活用しましょう。
活発に活性化させることに疲れを感じたら、考える思考は脇に置き、まずは今頭に浮かべていることを言葉にして形にしましょう。
頭が混乱状態の際に、言葉を紡ぎだすことにより、頭が活性化され整理されストレスが軽減していきます。
家の中でも掃除をした後にスッキリするのと同じで、頭の整理はストレスケアに役立ちます。

４．業界別メンタルヘルス
ストレスの度合いは、個人差もありますが、そもそもが業界・業種によって異なります。
とくに、コロナ禍でおいて、全く仕事が無くなった業界は大打撃を受けており、自分ではどうしようもない領域となっております。
昨今、芸能界において自死の情報を耳にすることが多くありました。
その業界・職種によって、ストレスになることは違います。
そのためには、一般的という業界別や職種別でのメンタルヘルスについて検討してみることをお勧めします。

なお、2015年12月に労働安全衛生法の改正によりストレスチェック制度が施行されています。