認知行動療法をつかって職場で清々しい一日にする方法
認知行動療法は、出来事(状況)-認知(自動思考・考え)-感情(気持ち)-行動の相互関係に注目した心理療法です。
認知(考え方)に働きかけて、機能的なバランス良い考え方を作り出し、それによって、感情(気持ち)を向上させ、機能的な行動へと変化かせるというものです。
この認知行動療法をつかって、日常の職場でのストレスを対処することができます。
認知行動療法をつかったストレス対処
【事例1:同僚からの指示に怒り】
【出来事】
職場の営業社員から電話がかかってきて、その営業社員の「コーヒーをいれてほしい」という言葉を聞いたときにストレス。
早口で急いでいると感じる口調だった。
私は自分のデスクの椅子に座って、PCで自分のスケジュール確認しているときに電話で対応した。
電話をかけてきた営業社員は40歳の男性。
2年くらい同じ職場で仕事をしているが、お互いのスケジュールは管理しあってはいない。
私がその時に見ていたパソコン画面では12時30分と表示されており、私のスケジュールには「13:00 外出」という文字が表示されていた。
そのとき、オフィスには私の他に3名社員がいて、電話当番が決まっているわけではないが、私が電話をとり、来客用のコーヒーを入れてほしいと依頼された。
コーヒーをいれてほしいと頼まれることは週に1回程度ある。
11月1日(火) 12:30の出来事。
【この時の感情】 怒り
【この時の考え】 私は「その営業社員は、こちらの都合も考えずに頼みごとをするなんて非常識な人間だ」と考えた。
【別の考え】 「営業社員は私が外出する予定を知らず、たまたま電話に出た私に頼んだだけ」
この視点を変えたバランスの良い新しい考えを持てるようになると、
元の「その営業社員はこちらの都合も考えずに頼みごとをするなんて非常識な人間だ」という考えを信じている度合い、
そして、元の「怒り」という感情の強さは軽減された。
そして、新たに「おだやか」というプラスの感情が生まれた。
【事例2:仕事への取り組みで自分に落胆】
【出来事】
職場の先輩からの電話で「あなたに言っても仕方ないんだけどさ」という先輩の言葉を聞いたときにストレス。
その言葉は苛立った感じを受ける口調だった。
目の前にはノートパソコンがあり、私がその先輩に送ったメールを見ていた。
メールは外出中の同僚に頼まれて、先輩に転送したものであり、その同僚のメールには○○と記載するころが××を書かれてあった。
その先輩は30代後半の女性で仕事をし始めて1年。
同僚は20代の女性。
同僚から上記のような仕事を頼まれたのは今回が初めてだった。
11月7日(月) 16:00頃の出来事。
【この時の感情】 落胆
【この時の考え】 「私はメールのチェックもできないダメなダメ社員だ」と考えた。
【別の考え】 「自分はミスをすることもあるけど、先輩から任されている仕事もあり信頼されている」
この視点を変えた新しい考えを持てるようになると、
元の「私はメールのチェックもできないダメなダメ社員だ」という考えを信じている度合い、
そして、元の「落胆」という感情も軽減された。
そして、新たに「安堵」というプラスの感情が生まれた。
【事例3:上司の人事配置に苛立ち】
【出来事】
会社のミーティングで、人事のゼネラルマネージャーから自分が担当している社員のAさんについて「神奈川のオフィスに戻すよ。」と口頭で言われた言葉を聞いたときにストレス。
厳しい感じを受ける口調だった。
人事のゼネラルマネージャーは、左斜め前1.5m離れた距離に座っていたが、私はその時手元の人事異動に関する資料を見ており、ゼネラルマネージャーとは目は合わせていなかった。
この日のミーティングは、次期の人事異動報告が行われ、他に10名ほどの社員が参加していた。
Aさんの異動の理由については、神奈川オフィスは業務量が多く忙しいため員補充のためであり、Aさんは神奈川オフィスでの経験があるためと報告を受けた。
Aさんは2年前に今の東京オフィスにきたが、Aさんから「神奈川オフィスではストレスが溜まっていて体調を崩す日もあったが、東京オフィスでは元気に過ごせている」という話しを聞いたことがあり、以前、人事のゼネラルマネージャーにもその話しを伝えたことあった。
人事のゼネラルマネージャーは50代の男性、5年の付き合いで月1~2回ミーティングで顔を合わせる。
以前2回ほど意見が合わず、口論になったことがある。
11月18日(金) 10:00頃の出来事。
この時の感情: 苛立ち
この時の考え: 私は「人事のゼネラルマネージャーは社員のことを理解していない厳しい人だ」と考えた。
別の考え: 「人事のゼネラルマネージャーは厳しいところもあるが、社員の特性を生かした配置を考える有能な人だ」
この視点を変えた新しい考えを持てるようになると、
元の「人事のゼネラルマネージャーは厳しい人だ」という考えを信じている度合い、
また元の「苛立ち」という感情が軽減された。
そして、新たに「落ち着き」というプラスの感情が生まれた。
以上の3つの事例から分かるように、日常生活に認知行動療法をつかったストレス対処法を取り入れると、同じ出来事でも認知(考え方)を変えることでストレスを軽減することができ、気持ちを楽にすることができます。
気持ちが楽になれば、その後は前向きな行動ができるようになり、状況を好転させていくことができるのです。
認知行動療法は、職場で清々しい一日を過ごすのにとても役立つストレス対処法です。
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