あなたの脳内変換はどうなっていますか?
頭に浮かんだことを全て言葉にすることは“不可能“です。
1.脳内変換
不可能な理由は、考える脳と言葉にする脳のスピードが違うからです。
これは脳内変換の違いでもあります。
周囲の人が言った言葉を、自分の脳で瞬時に分析し、考えを組み立てて、応えていきます。
このやり取りは、脳それぞれによって違いますから、勘違いや誤解が生じながら、コミュニケーションは営まれ、そのため、対人関係にストレスを感じることも生じます。
2.脳内変換の違いの事例
例えば、
「夫が仕事を辞めて、生活が苦しい」
と親戚から言われたら何と応えますか?
(1)援助しようか
(2)お金を貸そうか
(3)次の仕事が見つかるといいね
(4)あなたが働いてみたら
上記4つのどれで応答したら、相手はどのような反応をすると思いますか?
例えば、
(1)援助しようか
と伝えた時には、どのような回答を想定しますか?
(a)「ありがとう。いつか返すから」
(b)「助かる。Bさんが困ったときには助けるから」
(c)「援助は必要ない。貯えがあるから」 など
テレビドラマでのワンシーン
先日、テレビドラマで上記のようなシーンがありましたのでご紹介します。
ドラマでは、
「夫が仕事を辞めた。生活が苦しい」
とAさんが話したところ、
主人公のBさんが
「援助しようか」
と応えました。
そうしたところ、Aさんは激高し、
「援助といわれたくはない。
夫は性格が歪んでいるので職場の人とうまくやっていけなし、怠け者なので今後働くことはない。
私も頭が悪いので働くところがない。
あなたは稼ぎがよくお金が余っているのだから、あなたの余ったお金をもらったところで、感謝すべきことではない。」
と言ったのです。
3.私の脳内変換
私が全く予想だにしない言葉に驚きましたが、人は自分が想定する言葉を発するとは限らないですね。
私は、主人公のBさんが
「援助しようか」
といった際に、Aさんからは
「ありがとう。」
という感謝の言葉が、まずはかえってくると想像していました。
しかし、金銭を援助してもらうことを感謝するか否かは、人によって違うということです
Aさんが、激高し、
「援助といわれたくはない。」
といったときには、
「あなたからの援助は必要なし」
と援助を断ることを想像していましたが、全く違った言葉でした。
Aさんが
「感謝すべきことではない」
と言ったときには、もし、このようなことをいう人が周囲にいたら、
『筋違い甚だしい、人の善意に感謝できない自己中心な人』
と評価し、援助せず距離を置くだろうと考えました。
4.脳内変換は人それぞれ違う
人が何を言葉にするか否かは、その人の脳で何を考え、組み立てられたかにより、人それぞれ異なります。
人が発する言葉は人の自由です。
・援助という言葉を使うか否か
・夫や自分について否定したことを言うか否か
・他人のお金を余っていると言うか否か
・お金をもらったところで感謝すべきではないと言うか否か
は、個人の自由です。
自分では使わないし、想像もできないと思った言葉でも、想像を超えた言葉を発する人はいます。
そして、残念ながら、想定外の言葉に突然出くわし、対処に困る状況を強いられることがあります。
5.脳内変換の違いは認知行動療法で解消
自分と他人は、考えていることは違うものであり、想定外の言葉を発する人がいることは、心の準備として認識しておくことは、メンタルケアとしては重要です。
まずは、人の言葉に傷つかないように自己肯定感を高めます。
その上で、人から負の感情を引き起こされるような言葉を投げかけられた時には、適応的な思考をつくれるようにしておきましょう。
なお、自己肯定感を高め、適応的な思考をつくれるようになるのは、認知行動療法の習得です。
認知行動療法は、
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更に高いレベルの実践力を身に付けたい場合には、
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にて習得いただけます。
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【記事監修】
ハートフルライフカウンセラー学院学院長
石川千鶴
国立大学・大学院卒業後、大手通信会社に入社。
理系出身者として研究開発部門、人事部門、経営戦力部門などに所属し、30代後半に管理職となり、人材育成や業務研修において、カウンセリングやコーチングの手法を修得。
仕事の重圧から心が疲弊し、自身でメンタルケアについて積極的に学習するなかで、認知行動療法に出合う。
認知行動療法を取り入れたカウンセラー&メンタルトレーナーや認知行動療法士などの専門家を養成するスクールと、認知行動療法を活用した心理カウンセリング・メンタルトレーニングルームを開設。
臨床を含むカウンセリング経験は10,000件以上。
毎年、1,000事例以上の相談に応じ、助言、指導、援助を行っている。
また、メンタルヘルスに関する知識として認知行動療法を含むカウンセリング・心理学の普及を図るため、教育および情報の提供を積極的に行い、毎年100名以上の専門家を直接、育成している。
厚生労働省・職業情報サイト(o-net)のカウンセラー(医療福祉分野)のカウンセラー紹介ページにて、学院長・石川千鶴がカウンセラーを務め、認知行動療法を用いたカウンセリングを行っている。
著書に『人間関係の悩みをスッキリ解く 5つの公式』(光文社)がある
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