認知行動療法士 Cognitive behavioral therapist

認知行動療法士とは

認知行動療法は、考え方の偏りを、適用的思考でバランスよい考え方に変え、気持ちを楽にする療法です。1970年代にアメリカで開発され、日本では厚生労働省が効果を実証し、2010年より保険診療として認可されています。
認知行動療法士は、高いレベルで認知行動療法を活用し、問題解決へと支援していきます。
具体的には、人の感情や行動が考え方(認知)の影響を受けることから、クライアントに心の奥底にある認知(心の法則(スキーマ))を気づかせ、認知の偏りを修正し、バランス良い考え方を作れるようにサポートしていく専門家です。

認知行動療法士になるには

認知行動療法士として活動していくには、専門知識と技能が必要です

 

専門知識としては、心理カウンセラーとしての専門知識に加えて、心理学・言語学・脳科学・認知科学・情報科学などにおける認知についての知識も必要となります。
認知とは、人が外界にある対象を認識した際、それが何であるかを判断したり解釈したりする過程のことをいいます。
人は自分置かれている状況を自動的に判断しており、強いストレスを受けるなど特別な状況下ではその判断に偏りが生じ、非適応的な反応を示すようになります。その結果、ストレスを感じ、非適応的な行動が引き起こされ、さらに認知の歪みが強くなるという悪循環が生じることになります。この状態に対して、情報処理モデルないしは認知モデルを基盤にし、認知の湯偏りを修正してための専門知識が必要となります。

 

技能としては、クライアントに直接携わった際に、クライアントの根底にある偏った心の法則をクライアントに気付かせ修正できるよう促す対応力の実践スキルです。
認知行動療法では、クライアントの考え方である偏りの癖について見立てをしながら、ストレスが沸き起こった出来事において、自動的に沸き起こってくる思考「自動思考」やイメージに焦点を当ててカウンセリングを行っていきます。
認知行動療法では、実生活で起こった出来事を活用し、認知の修正を図っていきます。未来を相続してのカウンセリングではなく、あくまでも現実に起こった出来事を活用していく点に特徴があり、日常生活が認知の偏りを修正していく療法となります。そのため、クライアントの考えや思いこみを認知行動療法士とクライアントが一緒になって「科学者」のように検証していく協同的経験主義と呼ばれる関係の重要性が強調されます。また、クライアントが自分で適応的思考をつくれるように、「ソクラテス的問答」と呼ばれる応答を繰り返し、誘導による発見を重視しながらカウンセリングを行っていきます。
人とかかわることが基本の職業ですから、技能を高めることは重要です。また、認知行動療法は、認知理論を基本とした療法であり、クライアントの状態に応じて、専門的な内容について資料を作成し説明する心理教育や動機付けを行うことも必要となるため、傾聴力、分析力、洞察力、伝える力、説明力の技能を磨いておくことは大切です。

 

◆ハートフルライフカウンセラー学院のお薦め講座
〇認知行動療法士養成講座

認知行動療法士資格

認知行動療法士の資格は、認知行動療法を高いレベルで活用し、クライアントに認知の偏りを修正することが促せるできることの証明となります。
認知行動療法を高い知識と技能を持っている人材は、ほんのわずかしかしません。
理由は、認知行動療法は高度の技能が必要とされており、人材育成ができる有識者が少ないことが要因となります。
だからこそ、認知行動療法の専門家としての証明である、認知行動療法士の称号は、多義にわたって信頼度を高めることに役立ちます。

 

◆お薦め資格
〇一般社団法人日本推進カウンセラー協会 認定認知行動療法士
合格率は80%

認知行動療法士の活躍の場

認知行動療法士は、心理療法の一種である認知行動療法(CBT)を専門とする心の専門家です。
認知行動療法士は、クライアントが抱えるさまざまな問題に対処し、心理的な苦しみを緩和させることを目指して活動しています。

 

では具体的に、どのような場で認知行動療法士は活躍しているのでしょうか。この記事では、その活躍の場を紹介していきます。

 

まず、認知行動療法士の主な活躍の場は、クリニックや病院での心理カウンセリングです。
病院やクリニックにおいて、クライアントが抱える心の問題に対処し、適切な治療やサポートを提供することが求められます。
主な対象は、不安障害、うつ病、強迫性障害、社交不安障害などの精神疾患ですが、他にも様々な問題が対象となります。

次に、認知行動療法士の活躍の場としては、企業や団体でのメンタルヘルス支援も挙げられます。
近年、企業内でのストレスやメンタルヘルス問題が深刻化していることから、企業や団体はその対策に取り組むようになっています。
その際、認知行動療法士が企業内カウンセリングやメンタルヘルス研修を担当し、社員の心の問題に対処することが期待されています。

また、認知行動療法士は、学校でのカウンセリングや心理サポートにも関与しています。
学校においても、生徒たちが抱える心の問題は深刻であり、その対処が求められています。
認知行動療法士は、学校でのカウンセリングや研修に携わり、生徒たちに対して適切なサポートを提供することができます。

さらに、認知行動療法士は、遠隔カウンセリングやオンラインセラピーの分野でも活躍しています。
インターネットを活用した遠隔カウンセリングやオンラインセラピーは、通院が困難なクライアントにも心理療法のサービスを提供することができます。
認知行動療法士は、このようなサービスを利用して、より多くの人々に心理的な支援を届けることが可能です。

最後に、認知行動療法士は、予防や啓発活動にも力を入れています。
認知行動療法士は、様々なメディアやセミナーを通じて、認知行動療法の効果や精神疾患に関する知識を広めることができます。
これにより、多くの人々が認知行動療法や精神疾患に対する理解を深めることが期待されます。

 

以上のように、認知行動療法士は、さまざまな場で活躍しており、多くのクライアントの心の問題に対処しています。
認知行動療法士が活躍することで、より多くの人々が心身の健康を取り戻し、豊かな人生を送ることができるでしょう。

 

今後も認知行動療法士の活躍が、更なる発展と広がりを見せることが期待されます。
認知行動療法士の活躍により、多くのクライアントが心の問題から解放され、健やかな毎日を取り戻すことができることを願っています。

認知行動療法士の活動領域・仕事

認知行動療法士の活動領域は、メンタルヘルスの資格の中で、もっとも活用範囲が広く、また、高い信頼性を得ながら、活動が実現できています。
具体的には、医療機関、官公庁、学校、一般企業、福祉機関、保健所、児童相談所、学校、塾、就業相談所、結婚相談所など活躍する所は多岐に亘ります。

 

認知行動療法は、厚生労働省が効果を実証し、2010年より医師・看護師が医療機関で行った場合には保険診療として認可されており、心療内科、メンタルクリニック、精神科などにおいて活動できます。保険診療としては、うつ病、PTSD、パニック障害などがあります。
NHKスペシャル「腰痛・治療革命」では腰痛治療に認知行動療法が活用されていることが放映されていました。また、 NHKガッテン!で放送された「慢性痛を改善する方法」では、肩や腰、膝など様々な部位の痛みを抑えるのに、認知行動療法が有効であると放映されており、整形外科、ペイン科での活用は始まっております。医療機関では、心の問題に加えて、身体の痛み、糖尿病やメタボの体重調整や、がん予防にも適用領域が広がっております。
また、警察庁、文科省においても活用され、活動領域は広範囲に広がっています。
そもそも、身体の問題は、身体の司令塔である脳の問題に起因しているため、脳の調子を図る認知行動療法は、多くの領域で効果が認められており、認知行動療法士への期待はますます高まってきております。

認知行動療法士に向いている人

認知行動療法士は、人の認知の偏りについて気付き、認知の論理的な分析ができ、適応的な思考について考えていきますので、洞察力が高く、物事を体系立てて考え、問題解決力が高い方に向いています。
また、人の価値観の違いは、認知の違いであり、認知は自分でコントロールできるものと認識している方に向いています

試験について

  • 試験項目

    (1)学科
    ・カウンセリング概要、カウンセラーの理念などの科目群
    ・心理学、心理療法各論などの科目群
    ・カウンセリング技法、実践などの科目群
    ・精神医学、心身医学、ストレス、メンタルヘルスなどの科目群

    (2)実技
    ・認知行動療法の実践方法により、カウンセラーとしての基本的態度、カウンセリング技法について審査

  • 認定試験開催⽇

    1回目:8月末
    2回目:2月末

  • 申し込み期間

    1回⽬:7⽉1⽇〜7⽉31⽇
    2回⽬:1⽉4⽇〜1⽉31⽇

  • 受験対象

    日本推進カウンセラー協会認定の心理カウンセラーであり、
    下記(1)または(2)に該当する者とする
    (1)ハートフルライフカウンセラー学院が実施している認知行動療法士養成講座を修了している者
    (2)大学の心理学部またはそれに隣接する学科を卒業している者

  • 申請料

    ・20,000円
    ・日本推進カウンセラー協会に申請した際には、日本推進カウンセラー協会認定認知行動療法士として登録されます。
    ・資格は3年で失効します。
    更新は、①3年ごとに審査を受け一定基準のスキルがあると判断された方、もしくは②ハートフルライフカウンセラー学院で15単位を取得した場合は更新できます。
    更新料は無料です。

よくあるご質問

  • 認知行動療法士と心理カウンセラーの違いは何ですか?

    認知行動療法士は、療法として認知行動療法を活用し、考え方の偏りを適用的思考でバランスよい考え方に変えていくための役割を持っています。そのため、心の問題を抱えている方、結果を創出していきたい方、メンタルを強くしていきたい方など、幅広いクライアントに対してサポートしていく専門家です。
    一方、心理カウンセラーは、心の問題に対してサポートする専門家であり、療法としては傾聴を基本とした来談者中心療法を活用するが多いです。

  • 認知行動療法士は、心理カウンセラーと同じ機関で資格が取得できますか?

    認知行動療法士と心理カウンセラーは、ともに、日本推進カウンセラー協会にて取得できます。
    また、認知行動療法士と心理カウンセラーになるための学びは、ともにハートフルライフカウンセラー学院で習得できます。
    *カウンセラー&メンタルトレーナー養成講座
    *認知行動療法士養成講座

  • 認知行動療法士の資格を取得後、スキルを維持や向上するための教育機関はありますか?

    日本推進カウンセラー協会認定の資格を取得後は、関連機関であるハートフルライフカウンセラー学院でスキル維持・向上の講座を開催しております。
    ハートフルライフカウンセラー学院は、年に数回といった頻度で交流会を開催しておりますので、その際に、学院長・講師に、悩みや今後について直接相談できるフォローアップ制度が充実しております。

資格取得者の声

生稲晃子さん

コロナ禍、芸能界において悲しい出来事が続き、ストレスを無くす力になりたいと思い学ぶ決心をしました

生稲晃子さん
カウンセラー&メンタルトレーナー養成講座、認知行動療法士養成講座

コロナ禍で周囲の疲弊感を感じ、芸能界でも悲しい出来事が続いたため、認知行動療法を学ぶことにしました。仕事現場で活用方法をお伝えすると意識が変わったとの声をいただき、学びが役立っています

学院長・石川千鶴が直接説明

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