元教師による支援局[教師&保護者向け]「伝えること」と「伝わること」

2016.07.02

自分の思いや考えを、相手に伝えることの難しさを感じたことがあります。

親しい間柄では、多少の言葉の行き違いは許されても、そうでない場合は、その後の関係に影響してきます。

私も教師時代に失敗した経験があります。

もともと愛想のいい方ではないので、特に、表情のわからない電話での受け答えには誤解されることがありました。

それは、ある保護者(母親)への対応でした。

中2の学級担任のときに、校内外で問題行動が多く、生徒指導上でよく名前の挙がる男子生徒がいました。

校則を守れず、暴力的な言動で周囲とのトラブルもあったので、家庭にもよく連絡をしていました。

あるとき、母親から欠席の電話連絡があり、風邪をひいたということだったので、
「お大事に、ゆっくり休んでください。」という返事をしました。

それから3日後、欠席が続いていたので、どのような具合かと心配で電話したところ
「先生がもう学校に来るなと言ったので、もう行かせませんから。ゆっくり休むように言いましたよね。うちの子はみんなに迷惑をかけているから、行かない方がいいんでしょ。」
ということを言われました。

明らかに憤慨しているようでした。

私はなぜそうなるのか、驚いて
「誤解されたのなら申し訳ありませんが、ゆっくり休んでください、とは風邪をしっかり治して無理しないようにという気持ちからです。具合が悪くて欠席するお子さんには誰にでもいう言葉です。」
と釈明しました。

結局、母親の誤解は解けて、翌日から登校して来ましたが、日頃から、親といい関係を作ってこなかった反省とともに、同じ言葉でも、相手によって受け取り方が違うということを痛感しました。

子どもが迷惑をかけていて引け目を感じていたかもしれない親に対して、配慮が足りなかったのだと思います。

自分の伝えたいことをしっかり相手に伝えるためには、このくらいはわかっているだろうという勝手な思い込みはなくしていくことと、相手がどう考えるかも意識することが大切だと思います。

元教師 畑千栄子

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