摂食障害克服記 (第十四回目) 【高校2年 7月 – 拒食症発症から1年経って】
2016.02.01
ハートフルライフカウンセラー学院のスタッフ、鳥沙ゆきこです。
今回は、拒食症が発症してから1年経った頃の状態についてです。
この頃になると「もっと痩せなければ」という思いからダイエットは続けていましたが、体重の急激な減量はなく、緩やかに体重が落ちていく状態でした。
拒食症になる前に比べると、体重は約マイナス12kgになっていました。
身体的には、栄養失調状態による 低体温、低血圧、だるさ、目まい、走ったときの動悸、転倒など、体力の衰弱状態は続いていました。
そして、悪化していたと感じるものは精神状態です。
当時、精神不安定でパニックになることが頻繁に起こるようになってきました。
その多くは「○○しなければならない」という強迫観念があり、それが現実に実行できないとき、大きな恐怖に襲われるためでした。
特に私の場合は、時間・食事・勉強に関することで、精神状態が乱れていました。
以前からもこのような恐怖感はありましたが、程度が重くなり、耐えるのが困難になっていったのです。
では、その例として、拒食症になってから1年が経過した当時のある日の出来事をあげてみたいと思います。
高校2年生の夏、その日は夕食後に小テストに向けた勉強をするため、「19時から夕食をとり、20時から勉強を始めなければならなかった」のです。
また、食べるものも事前に決めていました。
あらかじめ母にその日のメニューを聞き、自分が食べて良いと思えるものを自分が許せる量で食べていましたが、この日はカレーと決まっていました。
母は仕事帰りに、その材料を買いにスーパに寄っていましたが、19時前になっても帰ってきません。
スーパーで知り合いに会い、立ち話しをして帰りが遅くなっていたのです。
カレーの材料が無ければ作ることもできません。
「自分が立てたスケジュール通りに進めなければならないのに」
恐怖・苛立ちに襲われパニック状態になり、頭の中が混乱し、色々な不安なことが膨れ上がりました。
最終的に「どう生きていったらいいのか分からない」という考えに至ります。
その日はほとんど夕食をとらず、精神が落ち着かないまま、とりあえず勉強のため机に向かっていました。
このように自分のルールへの執着、極端な考え方や偏り、自分の枠に対する固執は大きくなり、そのために自らが精神不安定となることは増えていました。
折り合いをつけていくこと、優先順位を立てて目の前の現実と向き合うことができなかったのです。
今回も「摂食障害克服記」をお読みいただき、ありがとうございました。
「摂食障害克服記」は毎週更新していきます。よろしくお願い致します。
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