まりさん：
「ちょっと、聞いて下さい」

ハートフルちゃん：
「まりさん、どうしました？そんなに怒って…」

まりさん：
「昨日、心理アセスメントの一環で、性格検査を受けたんです。
そうしたら、検査者の人が、『あなた、人に厳しくて、我儘な性格なんじゃないですか。』
なんて、私にフィードバックして来たんですよ。」

ハートフルちゃん：
「あらまぁ、『人に厳しくて、我儘』なんて言われたんですね。
それでまりさんは、そんなに怒ってるんですね。」

まりさん：
「そうなんです。心理テストを行う時の留意点について、授業で学びましたけれど、その中の一つに、『検査結果でレッテルを貼らない』っていうのがありましたよね。」

ハートフルちゃん：
「そのとおりです。
心理テストを実施する際には、カウンセラーとして、そして、クライエントさんに対して、大切にすることがあります。
まず、カウンセラーとしては、心理テストの意味や分析方法、結果の解釈の仕方などについて、充分な知識を有していることが大切です。
クライエントさんに対しては、
★検査前に、目的や方法を説明し了承を得る
★検査結果でレッテルを貼らない
★フィードバックする際には、クライエントの感情に配慮する
というのが挙げられます。
心理テストの結果は、あくまでも、クライエントさんを理解するための、一つの検討材料なんですね」

まりさん：
「まったく、私という人間について、レッテルを貼られた気分で、頭に来ています。」

ハートフルちゃん：
「では、今回の体験を反面教師として、まりさんは、クライエントさんの感情に気を配って、クライエントさんが前向きになれるような伝え方が出来るよう、心がけて下さいね」