摂食障害克服記 (第十五回目) 【高校2年 8月 – 友人の優しさに触れて】

2016.02.08

ハートフルライフカウンセラー学院のスタッフ、鳥沙ゆきこです。

今回は、しっかり拒食症と向き合うことが必要なのだと気づいた出来事についてです。

学校が夏休みになると、中学校時代の友人からよく遊びの誘いの連絡があり、あまり気をつかい過ぎずに一緒にいられる友人とは 近くの繁華街へ遊びに行っていました。

ある日、洋服や雑貨などのお店をブラブラ歩きながら見た後、ランチをしにファミレスへ入りました。

私はメニューを一通り見て、カロリーの低かったグラタンを注文。

そして、人より食べる量が少なくないと安心できないため友人より遅いスピードで様子をみながら食事していました

結局、私は半分くらい残したところで食べるのをやめました。

すると、その友人は「もう少し食べてみようか」と私が残したグラタンを一口分フォークですくい分けました

優しく私を気づかいながら言っているのが分かりました。

自分が拒食症ということは隠していましたが、「夏」という季節、私は半そでにスカートという服装で、痩せ細った腕や足は当然友人の目にも入っていたでしょう。

それでも何も言わずにいてくれた彼女ですが、きっと自分のことを心配しているのだと感じました

普段なら、太ることへの恐怖心から、色々とやわらかい言葉で言い訳を並べつつ 「食べない」を貫くのですが、ふと顔を上げ友人を見ると、彼女の目から涙が流れていました

何があったのかと驚いてしまいましたが、私のことが原因だとすぐ分かりました。

こんなに心配をかけているとは知らず、どこか申し訳ない気持ちになると同時に「私の体はそんなに衝撃を与えるほどの状態なのか」自分自身を省みました。

私は友人が分けてくれたグラタン一口分を口に入れ、よく噛み飲み込みましたが、不思議とそのときは恐怖感はなく、ただ自分を心配しながら見守ってくれている友人に感謝の気持ちでいっぱいでした

「真剣に拒食症と向き合っていかなければならない」と気づき始めたのでした。

回も「摂食障害克服記」をお読みいただき、ありがとうございました。

「摂食障害克服記」は毎週更新していきます。

よろしくお願い致します。

摂食障害克服記 (第十五回目)

 

 

 

 

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