摂食障害克服記 (第九回目) 【高校1年 2月 – 柔軟性の不足】

2015.12.28

ハートフルライフカウンセラー学院のスタッフ、鳥沙ゆきこです。

拒食症になってから、様々な精神面の変化があらわれましたが、今回はそのうちの一つである 「柔軟性の不足」について、「時間へのこだわり」を例にお話ししていきたいと思います。

私は拒食症だった当時、一日のスケジュールを決めることが日課であり、「その通りに事を進めなければならない」という強迫観念をもっていました。

「どこで、何をするか」、分単位でスケジュールを立て、しっかりそれに従って動けなければ罪悪感と恐怖感が襲ってきました

誰かに指示されているわけではなく、自分の中でのルールにすぎませんが、いつも時間が迫ってくるように感じ、精神的にとても疲れることでした。

例えば、高校1年生のとき、期末試験前の2月にこんな出来事がありました。

以前、このブログの『摂食障害克服記 (第五回目)【高校1年 10月 – 勉強と恐怖感】』 でも書いているように、私は「いい成績をとらなければならない」と強く思っていたので、試験前は特に勉強時間の確保のためにも自分のスケジュールにはとても敏感になっていました

そんなある日、夕食が終わった頃に祖母から電話がかかってきました。

私はあと数分で勉強する予定でしたが、それまでに電話を終わらせるつもりで祖母と話しをしていました。

でも、おしゃべり好きの祖母は1度話し出すとなかなか止まりません。

そのままでは予定通りに勉強ができなくなってしまうので、何度が話しを終わらせるようと試みました。

ところが、私の話しは全く気にかけず、祖母の話しは続きました。

結局、その電話は15分ほどで終わりましたが、私のスケジュールには「祖母との15分の電話の時間」は設けられておらず、当時の私にとって、この15分の遅れはとても大きなものでした。

「15分ずつ遅らせてスケジュールを組み直せばいい」というようなそのときの状況に合わせた考えはできず、少しの時間のずれで「もう一日がダメになってしまった」と絶望的になり、そこからどう時間を過ごしたらいいのか分からず、罪悪感、イライラ、焦りが襲ってきて、パニック状態になりました

このように拒食症になってから、自分が決めたスケジュールには無い突発的な出来事が起こると、それに上手く対応することができず次第に柔軟性を失っていきました

そして、そんな自分の状態を自覚しておらず、自分で自分を苦しめていることに気づきもしませんでした。

摂食障害

今回も「摂食障害克服記」をお読みいただき、ありがとうございました。

早いもので、もう2015年も終わろうとしています。
良い年末年始をお過ごし下さい。

2016年も引続き、「摂食障害克服記」を更新していきます。
今後とも、よろしくお願い致します。

 

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