摂食障害克服記 (最終回) 【大学2年10月 – 克服へ】
2016.08.22
ハートフルライフカウンセラー学院のスタッフ、鳥沙ゆきこです。
今回は、ついに摂食障害を克服したときのことと自分の経験からの学びについてです。
自分のことを肯定的に感じられるようになり、心身ともに状態が良くなったことから通院の回数も少なくなったあるとき、主治医の先生から「定期的な診察はここまでにして、これからは何か困ったことが出てきたら受診するように」と言われました。
このとき、体重は元よりマイナス2㎏というところまで回復し、大学も問題なく通い、週5の販売のアルバイトも楽しみながらこなしていました。
精神的に辛くなったときに服用していた精神安定剤もほとんど必要なくなり、柔軟な考えができるようになったことからパニックを起こすこともなくなっていました。
また、億劫に感じることがあった友達付き合いについては、大学の友達やアルバイト仲間と積極的に遊ぶようになり、一緒に旅行もするようになりました。
将来のことをプラスに考えられるようにもなり、生きることが楽しいと感じました。
主治医の先生に「定期的な診察はここまで」と言われてから、一度近況報告をしに病院を訪ねましたが、それを最後に診察には行っていません。
摂食障害だった自分を振り返ると、考え方に大きな偏りがあり、視野が狭くなっていたと感じます。
自己嫌悪感や自己否定感から、痩せることで自分を許せるようになり、体重が自己評価の基準となったことから体重を減らすことに執着していました。
そして、いつも厳しかった母に優しくしてもらえたことが嬉しく、更にダイエットにのめり込んでいき、体力低下から日常生活に支障が出てきても止めることができませんでした。
私にとって痩せることが全てになっていたのです。
でも、病院に通ってカウンセリングを受けていくうちに、客観的に自分を見る力、外に目を向ける力が養い、少しずつ自分の偏った考えに気づくようになりました。
また、周りからの優しさや愛情を素直に受け取ることができると、心が浄化され自分の歪んだ考えを実感しました。
このように心に変化が起こり、食べることへの抵抗感が小さくなると、食べる量も増やしていくことができ、体力がつくと同時に脳へも栄養がいき渡ります。
すると、柔軟な思考ができるようになり、更に痩せへのこだわりはなくなり、自分の現状や将来のことにもプラスの感情をもつことができるようになっていきました。
約4年間の摂食障害の経験は、「自分への気づき」そのもので、自己評価が低く、自分自身に愛情がもてないことから考え方に歪みを生んでいたことが分かりました。
そして視点を変え、自分を認めることが自分自身にプラスになることを学びました。
摂食障害を克服して、辛く苦しい経験ではあったけれど、それ以上に大切なものに気づけました。
より良く生きるために自分には必要な経験だったのかもしれません。
今後は、同じように摂食障害で苦しんでいる方達に何かお役に立てたり力になることができたらと強く思っております。
ここまで「摂食障害克服記」をお読みいただき、ありがとうございました。
次回からは、「摂食障害」をテーマに、より深く知っていただくための記事をアップしていきますので、引き続きどうぞよろしくお願い致します。
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