元教師による支援局[教師&保護者向け]まずは環境作りを!

2016.06.25

学校には、清掃の時間がありますが、清掃が終わった後にゴミが落ちていたり、机や椅子が乱れていたりしている状態があります。
放課後に学年の教師たちで教室の見回りをしますが、ひどい状況になっているクラスもあり、これでは、子どもたちの気持ちがすさんでしまうと危惧しました。

そこで、学年の先生たちと確認しあったことです。

生徒たちが朝登校して、教室に入ったとき
「今日も一日頑張ろう。」
という気持ちを持てるように環境を整えておきましょう。

教室環境が良くないことは、普段からの指導もうまくいっていない状況が考えられます。

ある20代の男性教師も学級経営がうまくいかず悩んでいましたが、自分ができることをしていこうと考えたようです。

”机や椅子も乱雑、床にゴミ、黒板の落書きなど放課後に生徒たちが遊んだ教室をそのままにしてはいけない。”
それから、彼は生徒の下校後、夕方7時過ぎ頃まで毎日欠かさずに教室整備を行いました。

机の整頓から床の掃除、ロッカーや棚の整理まで、夜遅くに教室の電気がついていたこともありました。
他の教師も、教室を確認し掃除をしていましたが、彼が一番熱心だったように思います。

学年末最後の集会で、先生たちのその姿を話しました。

「毎日、登校してきたとき、教室はきれいだったでしょ?
きれいな教室は気分もすっきりしますよね。
みんなの知らないところで、先生たちはみんなが学習しやすいようにと思って頑張っていたんですよ。」

生徒たちは、「先生、本当?」「先生、ありがとう。」と驚きと笑顔で先生たちの顔を見ていましたが、学年主任だった私自身が感謝の気持ちでいっぱいでした。

みんなで「こうしよう。」と決めても同じ歩調で進むことは簡単ではありません。
ひとり一人が、自分のクラスや生徒たちのことを思ってくれたから、最後までできたのだと思います。

学級経営に悩んでいた彼も、少し自信がついたように感じました。

悩んでいても良くならない。とにかく自分のできることからやってみる。
彼は、教室の整備をすることで生徒をより身近に感じ、接し方も変わってきたのではないかと感じました。

畑千栄子さん0625

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